逆転の86分
コートジボワールのゴール前で、ハーランドのシュートは芯を外した。ボールは勢いなく転がり、ゆっくりと線を越えていく。決めた本人が喜ぶより先に照れたように見えた一撃で、ノルウェーは後半86分に勝ち越し、2-1でコートジボワールを退けた。
試合の大半を握っていたのはコートジボワールだった。それでも先に前へ出たのはノルウェーで、前半39分、アントニオ・ヌサがペナルティーエリアの外から左足で巻き込むように決める。コートジボワールのGKヤヒア・フォファナは届かなかった。流れに逆らう一発で、ノルウェーは前半を良い形で終える。
後半、コートジボワールは投入したアマドを起点に押し返した。74分、アマドはニコラ・ペペとのワンツーからペナルティーエリア内で相手を外し、GKオルヤン・ニランを破って同点に追いつく。個人技だけで生まれたゴールだった。だがここからコートジボワールは守りに入り、延長を待つように引いた。その受けの姿勢が終盤の圧力を招く。最後はオスカル・ボブが縦パスを通し、パトリック・ベリの折り返しを、ハーランドが押し込んだ。
ハーランド頼み、それでも勝つ
ESPNのマーク・オグデンは、ノルウェーの大会の行方は「ハーランド次第」だと書いた。この日の決勝点の質は高くない。だが決めたのはハーランドで、ノルウェーは長く縁のなかった大舞台を勝ち上がっている。エーデゴールを含む攻撃陣を抱えながら、点の取り手が一人に偏るチームであることは、この試合の勝ち方にも表れた。内容で上回られても、決めるべき一人が決める。派手さはないが、勝つ。ここまでのノルウェーはそういうチームだ。
相手はブラジル、日本を破った五度の王者
これで、決勝トーナメント1回戦(16強)でブラジルと当たる相手が決まった。日本時間7月6日午前5時(現地5日)、ブラジル×ノルウェー。ブラジルは6月30日、後半アディショナルタイムのマルティネッリの得点で日本を1-2で下し、日本の今大会を終わらせた相手だ。日本が敗れた相手のその先を追うなら、次に見るのは、五度の王者がハーランドを止められるかどうかになる。ノルウェーにとっては、この日つかんだ勢いをそのまま持ち込めるかが問われる一戦だ。
同じ節、フランスはスウェーデンを一蹴
同じ日のもう1試合では、フランスがスウェーデンを3-0で退けた。エムバペが前半終了間際と後半78分に2点、バルコラが63分に加えた。エムバペはこれで今大会6得点となり、同数で並ぶメッシをアシスト数で上回って得点王の単独首位に立った。期待値(xG)は3.18対0.66で、内容でも大差がついている。フランスの16強はパラグアイ戦で、日本時間7月5日午前6時に組まれた。
16強の組み合わせは、まだ半分が空欄のまま残っている。コートジボワールを相手に手こずったノルウェーが、五度の王者ブラジルを止められるのかは、いまのところ分からない。
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