26WorldCup 2026北中米W杯
/
ニュースへ戻る
ニュース

給水は3分か6分か W杯の暑さ論争、日本はモンテレイの夜へ

前後半に1回ずつ、3分間の給水タイム。北中米W杯はこれを史上初めて全試合で義務化した。だがその3分を「短すぎる」として、早稲田大学の細川由梨准教授ら専門家は5月、FIFAに延長と基準の厳格化を求める書簡を送っている。日本が次に入るのは、その論争の只中にあるモンテレイの夜だ。

2026年6月19日 18:19約2分で読めるコメント可
シェア

チュニジアは、もうモンテレイで水を浴びていた

6月15日、チュニジアの選手たちはモンテレイの施設で、給水ステーションと冷却機材を増やして調整した(HNGNの報道)。そのモンテレイは、現地6月20日の夜に日本がチュニジアと当たる会場でもある。

暑さは、ボールが蹴られる前にルールを変えていた。今大会からFIFAは、気温や屋根の有無にかかわらず、全試合の前後半に1回ずつ3分間の給水タイムを義務づけた(AP通信/NBC)。狙いは「すべてのチームに等しい条件を確保する」ことで、気温が30℃台半ばまで上がった昨夏のクラブW杯の経験を踏まえたものだという。

論争は、その「3分」という数字そのものにある

5月、スポーツ科学の専門家たちがFIFAに書簡を送り、3分では足りないとして、6分以上への延長と基準の厳格化を求めた。連名には、早稲田大学スポーツ科学学術院の細川由梨准教授と、米コネティカット大学コリー・ストリンガー研究所のダグラス・カサ氏が名を連ねた。カサ氏の指摘は計算の問題だ。積極的に冷やしても深部体温は毎分0.12℃ほどしか下がらないため、休止が何分かが、実際にどれだけ下げられるかを決めてしまう。細川氏は、深部体温が40.5℃を超えると選手は混乱したり意識を失ったりしかねず、これは労作性熱中症の兆候だと警告してきた。

批判は逆方向からも来る。涼しい試合では給水は不要で、流れを断つだけだ、監督に試合の流れを変える機会をただで与える——そう見る指導者や解説者もいる。給水で新たに生まれる多数の広告枠を問う声もある。選手の安全と放映の収益が、同じ3分を引っ張り合っている。

土曜の日本にとって何を意味するか

気候とスポーツ医学の専門家が引く研究では、W杯の約4分の1の試合が危険な暑さに直面しうるとされ、午後開催ではダラス、ヒューストン、マイアミ、モンテレイのリスクが最も高い。FIFPROは、暑さ指数(WBGT)がおよそ28℃を超えれば本来は延期すべきだとする(アルジャジーラ)。

日本の組み合わせは、設計上は涼しい方の枠だ。チュニジア対日本はモンテレイで現地6月20日21時(日本時間21日13時、04:00 GMT)にキックオフする(Goal)。過酷な午後ではなく夜の開始だ。ただしモンテレイは湿度が高く、日没後もWBGTが下がりきらない。給水ブレークが管理しようとしているのは、まさにその変数だ。問題は暑さだけではない。フランスのアドリアン・ラビオやブラジルのヴィニシウス・ジュニオールは、ニューヨーク/ニュージャージー圏のピッチを批判している。

この一戦自体が一つの節目でもある。男子W杯で通算1000試合目にあたる。土曜に追加の冷却ブレークが入るかどうかは、キックオフ時のWBGT次第で、その数字はまだ分からない。

関連リンク

大会形式、日程、会場などを詳しく見たい方向けのリンクです。

シェア
Chant をフォロー

試合のたびに更新する速報・コラム・世界の声を、タイムラインで受け取れます。

特集 — 物語で入るワールドカップ
注目記事と特集を開けます
コメント

楽しくサッカーを語る

公開前確認あり

投稿にはGoogleログインが必要です。サイト側ではメールアドレスや実名を保存せず、コメント欄ごとの匿名サポーターIDだけを表示します。コメントは公開前に内容を確認します。

コメント、いいね、イエローカードにはGoogleログインが必要です。
0/600
まだコメントはありません。