チュニジアを単に「日本が勝ち点を計算する相手」と見るだけでは、現地の警戒感を見誤る可能性がある。チュニジアメディア『Kapitalis』は1月の記事で、グループFにおける「最も難しい試合」はオランダ戦ではなく日本戦になりうると指摘した [Source: Kapitalis]。その根拠として、日本のチームとしての規律と、セットプレーに対する守備意識の高さを挙げている。
この分析は、日本を過大評価しているわけではない。むしろ、チュニジア自身の強みと課題を反映したものだ。チュニジアの伝統的な強みは、堅固な守備組織と規律にある。『La Presse』は、チームが長年越えられずにいるワールドカップ1次リーグの壁に再び挑むと報じている [Source: La Presse de Tunisie]。FIFAによるサブリ・ラムーシ監督のインタビューでも、チームの集団的な堅実さが強みとして語られた [Source: FIFA]。つまり日本戦は、チュニジアにとって「格上相手に耐える」試合ではなく、「自らと似た規律を持つチームをいかにして崩すか」という課題を突きつけられる試合となる。
『Kapitalis』は、日本の堅守を崩すための具体的な策として、セバスティアン・トゥネクティ、エリアス・アシュリ、イスマイル・ガルビといった俊敏で技術のある選手を早い段階で起用する可能性に言及している [Source: Kapitalis]。これは、チュニジアが単に守備を固めるだけでなく、狭いエリアで局面を打開できる選手を使い、日本の守備組織を揺さぶろうとしていることを示唆する。日本がペナルティエリア付近で安易なファウルを犯したり、中央でボールを失ったりすれば、チュニジアが望む展開に持ち込まれる危険がある。
一方で、現在のチュニジアはサブリ・ラムーシ新監督の下でチームを再構築している段階にある。『Kapitalis』が3月に報じたように、ラムーシ監督の初陣となったハイチ戦の勝利は、選手のコンディションや戦術への適応力を見極めるためのものだった [Source: Kapitalis]。6月の親善試合やワールドカップ初戦のスウェーデン戦を経て、日本と対戦する頃にはチームの完成度はさらに高まっていると予想される。日本が注目すべきは、ラムーシ監督がチームをどこまで「守備一辺倒」から脱却させようとしているか、その進化の度合いだろう。
日本にとっての教訓は、試合を通して忍耐強く戦うことにある。オランダのようなオープンな展開とは異なり、チュニジア戦では日本の得意とする速い攻守の切り替えが機能しにくい可能性がある。相手が守備ブロックを固めた場合、日本はボールを動かして相手を揺さぶり、セカンドボールを確実に拾い、セットプレーで集中力を保つことが求められる。チュニジアが日本を「最難関」と見なしている事実は、称賛であると同時に、日本の長所を封じる策を練っているという警告でもある。モンテレイでの一戦で問われるのは、規律の面で相手を上回れるかどうかだ。
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