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対戦国から見た日本

敗退より怖い「3位」 スウェーデンが日本戦に勝ちたい本当の理由はフランス回避

スウェーデン公共放送SVTは、自国が決勝トーナメントへ進む道を「avancerad matematik(高度な数学)」と呼んだ。FIFAの計算で495通り。日本戦を前にしたスウェーデンにとって、最終節は「勝つか、敗退か」の単純な二択ではない。引き分けなら細い命綱が残り、負ければ大会が終わる可能性もある。そして本当に避けたい結末は、敗退よりも「3位」だ。その先にフランスが待つからである。

2026年6月24日 12:13約2分で読めるコメント可
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「勝つしかない」は、半分だけ正しい

日本側の見立てはシンプルだ。日本は勝点4で、引き分け以上なら自力で16強。スウェーデンは勝点3で、勝たなければ日本を上回れない。だが、スウェーデン自身の公共放送SVTが、オランダ戦1-5(男子代表として約76年ぶりの大敗、とSVT)のあとに整理した場合分けは、もう少し込み入っている。SVTは4つのシナリオを並べた。要点はこうだ。日本に勝てば1位か2位で抜ける。引き分けか負けなら、オランダ×チュニジアの結果に関係なく3位に落ちる。

1位・2位ならグループC、引き分け・負けなら3位

勝った場合、相手はグループCの側から来る。スウェーデンが1位なら同組の2位、2位なら同組の1位と当たる、とSVTは書く。グループCは現状ブラジルとモロッコが勝点4で並び、ブラジルが得失点差で前。最終節はスコットランド×ブラジルと、モロッコ×ハイチ(すでに敗退)。つまり「勝った先」に見えるのはブラジルかモロッコだ。

問題は引き分けか負けのときに始まる。その瞬間、スウェーデンは3位になる。12組の3位のうち上位8チームが決勝トーナメントに進むため、3位でも道は残る。ただし、どの1位・2位と当たるかは「FIFAによれば495通りの組み合わせ」(SVT)の世界に入る。

スウェーデンが恐れるのは敗退より「3位」

ここに、普通の日本語報道があまり書かない損得がある。グループを勝ち抜く側の道なら、相手はおおむね読める。だが3位に滑ると、グループIの勝者と当たりうる。そこにはハーランドのノルウェーや、優勝候補フランスがいる。SVTの解説者ボヤン・ジョルジッチは言い切った。フランスは「mardrömsmotståndare(悪夢の相手)」だ。ブラジルかモロッコの方がまだいい。自分たちの守備と、フランスが前線に擁する顔ぶれを考えれば、一方的になる――。オランダに5失点した直後の言葉である。守備への不安が、そのまま「3位を避けたい」という動機に裏返っている。

だからスウェーデンにとって、日本戦に勝ちたい理由は「敗退を防ぐ」だけではない。勝って組順位を取り、決勝トーナメント初戦の相手を自分の側に引き寄せ、フランスの待つ3位の抽選から降りる――その全部が、同じ90分にかかっている。

相手は、前夜にもう分かっている

キックオフの順番も効いてくる。グループCの最終節――スコットランド×ブラジルと、モロッコ×ハイチ――は日本時間6月25日午前7時に始まる。日本×スウェーデンはその翌朝、6月26日午前8時だ。つまりスウェーデンは、自分が勝ったときに当たる相手(グループCの1位か2位)を、試合の約25時間前にはもう知った状態でピッチに立つ。試合終了まで残る変数は、3位になったときの抽選相手だけになる。

日本にとっての意味

日本側から読むと、相手の出方が読みやすくなる。スウェーデンは引き分けでも数字の上では生き残れるが、その引き分けは3位=抽選=フランスの影、という割の悪い結末につながる。だから現実には、勝って順位を取りに来る誘因の方がはるかに強い。前に人数をかけ、背後を空けてくる相手――それは、日本がチュニジアを4-0で崩したときに突いた場所そのものだ。上田綺世が2発を決めたあの試合で、日本が使ったのは、前がかりになった相手の背後だった。

スウェーデンには一発で試合を決められる前線がある。エランガの速さ、イサクとヨケレスの破壊力は本物だ。それでも、相手が「勝ち」を強く欲しがるほど、日本が引き分け以上で良いという立場は重くなる。グループCの順位は、日本戦の前夜に確定する。スウェーデンが勝てばその相手と16強で当たり、勝てなければ3位の抽選に回る。どちらになるかは、6月26日の90分が決める。

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