バスより先に、トロフィーが上がった
スペインの凱旋は、パレードを待たなかった。20日、代表団を乗せた機体がマドリードに着陸すると、前日に大会最優秀選手(ゴールデンボール)に選ばれたロドリが、駐機場でW杯のトロフィーを頭上高く掲げた。現役のバロンドール受賞者でもある中盤の要が、真っ先にトロフィーを掲げる形になった。26人の代表はフェリペ6世国王の出迎えを受け、続いて政府の中枢であるモンクロア宮でサンチェス首相と面会。それからオープントップバスに乗り込んだ。
モンクロアからシベーレスへ、沿道に約100万人
経路はモンクロアからマドリード中心部を抜け、代表の祝勝の定番の場所であるシベーレス広場まで。沿道には約100万人が集まると見込まれた。当局は警官およそ2,050人と治安警察400人を配置し、交通も大群衆に合わせて調整した。ファンは午前のうちからシベーレス周辺に陣取り、35度に迫ると予報された強い日差しに傘をさして場所を確保した。バスがたどり着いたシベーレス広場では特設の舞台が組まれ、選手たちがトロフィーをファンに披露する式典が開かれた。祝祭はマドリードにとどまらず、バルセロナをはじめ各地の広場に人があふれた。
男女のW杯を同時に持つ、史上初の国
この日には、パレードの喧噪に紛れて見落とされがちな節目があった。スペインの女子代表は2023年、シドニーでの決勝でオルガ・カルモナの得点でイングランドを1-0で下し、初のW杯を制している。男子が2026年に王者となったことで、スペインは男子と女子のW杯タイトルを同時に保持する史上初の国になった。二つの大会が始まって以来、どの国も成し遂げていなかった二冠だ。男子はさらに2024年の欧州選手権も制しており(決勝でイングランドを2-1)、いまは欧州王者と世界王者の座も同時に握っている。
16年を経ての、2つ目の星
ニュージャージーでの決勝は延長の末に1-0、決めたのはフェラン・トーレスだった。スペインにとっては2度目のW杯で、2010年に南アフリカでオランダを退けて以来の頂点になる。今大会は初戦から決勝まで一度も負けずに走り抜けた。奇妙な符合もある。スペインの2つのW杯は、いずれも延長の1-0で決着している。2010年はヨハネスブルクでイニエスタが延長弾を沈めてオランダを下し、今回はトーレスが延長後半に、エンソ・フェルナンデスの退場で10人になったアルゼンチンを破った。決勝までの勝ち上がりで許した得点はわずか1という守備が、この頂点の土台になった。
沿道が歓喜に沸く一方で、敗れたアルゼンチンとメッシには賞も王座も残らなかった。メッシは大会2位のシルバーボールを受け取ったが、この決勝が代表として本当に最後だったのかは、本人が明言していない。バスの上でトロフィーを掲げ続けたのは、16年ぶりの世界一と、胸につく2つ目の星を手にしたスペインだった。
関連リンク
大会形式、日程、会場などを詳しく見たい方向けのリンクです。
- World Cup: Spain to be welcomed home by million-strong Madrid crowdAl Jazeera
- Spain's World Cup heroes return home ahead of victory parade through MadridFrance 24
- Spain's World Cup champions head home for a royal welcome and a parade through MadridNBC News
- Spain makes World Cup history: The first to win men's and women's trophiesNPR
- Spain become first nation to hold men's, women's World Cup titles simultaneouslyThe Punch
- Spain's persistence pays off to win 2026 World Cup as Messi, Argentina exit quietlyESPN



