現地7月31日、イタリアで行われたクリスタル・パレスのプレシーズンマッチ。62分にボルナ・ソサと代わってピッチに入った左センターバックは、クラブの公式メンバー表では名前の横に「T」の一文字が付いたままだった。トライアル、つまり練習生の印である。冨安健洋の、パレスでの最初の実戦だった。
相手はサウジアラビア2部のアル・ウラ。パレスが3-1で勝ち、鎌田大地は先発して45分間プレーした。冨安の出場は約28分。Qolyが伝えた現地採点は10点満点の4点で、「相手のラインを切り裂くパスは見せた」という評価に、「ケガによる5年を経て、ピエール・セージ監督にフィットネスを証明できるかが鍵になる」という但し書きが並んでいた。
報道の確度は、きれいにそろっていない。英BBCは条件面で大筋合意に達したと報じ、英『スポーツブーム』のマナコス記者も基本合意を伝えた。一方で英『talkSPORT』は7月28日の時点で「話し合いは行われていない」とし、正式契約を語るのは時期尚早だと書いている。米『ジ・アスレチック』が報じたのは、練習参加という事実そのものだった。
確かなのは、冨安がアヤックスとの半年契約を6月末に満了してフリーであること、パレスの練習に参加していること、練習試合に出たこと。そしてクラブからの発表はまだないことだ。フットボールチャンネルによれば、W杯に出場した選手がまだ合流しておらず、パレス側が練習場所を提供した形で、鎌田との親交がきっかけになったという。
未確定なのは金額ではなく、体のほうだ。冨安のここ数年はひざのケガに削られてきた。条件で折り合っていても、クラブがフィットネスに納得しなければサインには進まない。パレスは3バックの左センターバックを探しており、そこに冨安を当てる想定だと複数の英媒体が伝えている。イタリアではヴェネツィア、サッスオーロ、トリノの名前も出たが、EU域外選手の登録枠の問題でヴェネツィアとトリノは消えたとされる。
発表がいつ出るかは、パレス側がフィットネスの確認をどこまで終えているかによる。現時点でクラブからのアナウンスはなく、冨安の肩書きは練習生のままだ。
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