昨季リーグ・ドゥで29試合14得点。W杯でも日本代表の主力として1得点を挙げた中村敬斗が、この夏まだ動いていない。止めているのは評価ではなく、値段だ。
スタッド・ランスの要求は2500万ユーロ(約46〜47億円)。英『The 4th Official』によれば、クラブは1800万ユーロ(約34億円)のオファーをすでに断っている。ランスは2024/25シーズン終了後にリーグ・アンから降格しており、中村は昨季を2部で戦っていた。
この金額に、英メディアが噛みついた。『ONEFOOTBALL』は2500万ユーロを「正気の沙汰ではない」と書き、関心を示すエバートンには「交渉から撤退すべきだろう」と勧めている。根拠は単純で、ランスは3年前に1200万ユーロで中村を獲得している。2部から上がってきた選手に市場価値の倍以上を払うのか、という指摘だ。
ランス側の言い分も出ている。ゲキサカが7月24日に伝えたところでは、クラブ幹部のマチュー・ラクール氏が「彼とは口頭合意をしているし契約解除条項もある」と認めたうえで、「選手が満足する必要があるし、我々も退団時に利益を得る必要がある」と話した。売らないという構えではない。
ただし、報じられている金額そのものが食い違っている。ゲキサカの記事で挙がった移籍金の見立ては約1500万ユーロ(約28億円)で、要求額として伝わる2500万ユーロとは1000万ユーロの開きがある。どちらが実際の線なのかは、まだはっきりしない。
名前が挙がっているのは、デビッド・モイーズ監督のエバートン、マルセイユ、そしてトルコのベシクタシュ。英『グッディソン・ニュース』は7月26日、エバートンが移籍金の条件を把握したと報じた。マルセイユは攻撃陣が複数抜けて補強が要る状況だが、財政的に楽ではないとされる。
中村は昨夏にも移籍を志願し、ランスが応じずに残った経緯がある。今回違うのは、解除条項の存在がクラブ側の口から語られている点だ。動くとすれば、要求額が下がるか、条項の金額に届くクラブが現れるかのどちらかになる。
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